睡眠時無呼吸症候群
歯科医院で行える治療の説明
いつも眠りが浅く不眠や昼間の強い眠気を感じたり、イビキを指摘された事がある方は睡眠時無呼吸症候群かもしれません。
睡眠時無呼吸症候群により生活習慣病や心筋梗塞、脳梗塞などを発症し、時には命の危険にさらされることもあります。今回は睡眠時無呼吸症候群の治療が歯科医院で行えることを説明します。
睡眠時無呼吸症候群により生活習慣病や心筋梗塞、脳梗塞などを発症し、時には命の危険にさらされることもあります。今回は睡眠時無呼吸症候群の治療が歯科医院で行えることを説明します。
睡眠時無呼吸症候群とは
寝ている時にイビキをして一瞬イビキが止まるとともに呼吸が数秒間停止し、その後イビキとともに呼吸が再開することを睡眠中繰り返すことです。自覚症状として眠りが浅く感じ、起きた時にスッキリせず昼間も強い眠気を感じたりします。
呼吸が停止することにより血中酸素濃度が低下します。酸素濃度が低下すると酸素を補おうとして心臓が過剰に働き、その結果高血圧症や動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などが発症します。さらに不眠のストレスによりさまざまな生活習慣病が誘発されます。
呼吸が停止することにより血中酸素濃度が低下します。酸素濃度が低下すると酸素を補おうとして心臓が過剰に働き、その結果高血圧症や動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などが発症します。さらに不眠のストレスによりさまざまな生活習慣病が誘発されます。
イビキ
イビキとは寝ている時の呼吸による空気が鼻やのどを通過する際、その場所が狭いと振動が起こり音(イビキ)が発生します。仰向けに寝ている時、通常リラックスしている状態で下顎は後方に移動します。その時に舌や舌根が大きかったり、骨格で顎が小さくさらに首や喉が太い方は気道が狭くなりイビキを起こします。(図1)
図1
睡眠時無呼吸
イビキをしている時は狭い気道でまだ呼吸していますが、狭くなっている気道がさらに狭くなると塞がってしまいイビキと息が止まります。その後、脳が呼吸をするように命じ、イビキとともに呼吸を始めます。これを寝ている時に繰り返します。
歯科の治療法
仰向けに寝ている時の下顎が後方に移動することを防止する装置を口腔内に装着します。(写真)
この装置によりイビキが無くなれば効果があります
この装置によりイビキが無くなれば効果があります
おわりに
睡眠時無呼吸症候群は、医科と歯科が連携して治療します。必ず医科も受診してください。今回は歯科医院で治療ができることを紹介しましたが、医科での治療が必要な場合がありますので、かかりつけ歯科医に相談してください。
画像提供
The Quintessence.Vol.40 No.1/2021 194-199
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