虫歯の種類とその治療
虫歯のステージとステージ別の治療法と治療回数
現在、確実に虫歯の病気が減っていますが、無くなっているわけではありません。ひとたび虫歯が進行し始めたらそれを止めるためには、歯科医院を受診して治療を受けるほかに手段はありません。虫歯のステージとそのステージ別の治療方法、治療回数を説明します。
虫歯のステージ
Co
虫歯になる一歩手前の状態
C1
初期の虫歯で、エナメル質、またはわずかに象牙質の表面が侵された程度のものです。虫歯は見た目より大きく深く進行しています。自覚症状は無いか、時々冷たいものや甘いものがしみます。
C2
虫歯が象牙質の大部分まで進行しています。常に冷たいものがしみたり、甘いものを食べると痛みを感じたりするなど自覚症状が現れます。
C3
虫歯が進行して歯髄（神経）までおよびます。虫歯の細菌感染により歯髄（神経）に炎症が起き、何もしなくても激痛が生じます。この時期になると温かいものがしみてきて、逆に冷たいものをとると痛みが和らぎます。
C4
さらに虫歯が進行して、歯冠が崩壊して歯根のみとなった状態です。
ステージ別の治療法と治療回数
Co
- ◇
- 治療法
- この状態は虫歯の再石灰化（治癒）の可能性もあるため経過観察することがあります。
- また予防のためにフィッシャーシーラント治療を行うことがあります。これはCo部位や虫歯の好発部位に歯を削らずにフッ素入りの樹脂を流し込む方法です。
- ◇
- 治療回数：１回
C1
- ◇
- 治療法
- この状態では再石灰化は望めません。また虫歯予防であるシーラント治療もできないためドリルで虫歯を削り取るより方法がありません。そして削り取った場所に前歯であれば歯と同じ色の樹脂をつめます。
- ◇
- 治療回数：１回
- 臼歯の場合は前歯と同様に樹脂をつめたり金属を着けます。また保険外治療として歯と同じ色のハイブリッドセラミックスやコンピュータを使用したセラミックスの修復物を着けます。
- ◇
- 治療回数
- 樹脂をつめる場合：１回
- 修復物を着ける場合：２回
C2
- ◇
- 治療法
- C1と同じ治療法と治療回数で行います。しかし一部分虫歯が歯髄（神経）まで達していた場合や明らかに今後痛みが出ることが予測される場合は神経を抜く治療となる可能性があります。この場合はC3のステージと同じ治療内容となります。
- このようにCo、C1に関しては自分ではわからないため必ず歯科医院への定期健診が必要です。また小さな症状は治療が簡単で治療回数も少なく済みます。早期の受診で早期発見、早期治療が大切です。
- C3ステージ以降の治療法、治療回数は、「虫歯の種類とその治療 Ⅱ」で説明いたします。
