口腔がんを予防しよう!
セルフチェックで早期発見!治癒率アップ
「口腔がん」を予防しよう!
お口の中にも「がん」が出来ることをご存知ですか・・・ 口の中にもがんは発生します。その場所によって歯肉がん、舌がん、口底がんなどと呼ばれています。口の中は、鏡などをつかえば自分で簡単に見ることができる場所です。口腔がんは、胃がんや肺がんなどと違って、自分で初期の段階で見つけることが出来るがんなのです。さらに、早期発見できれば、治療後の後遺症も少なく、治癒率の高い病気です。だからこそ定期的な検診がとても大切になってきます。口腔がんの症状、早期発見の方法やその予防法を紹介します。
お口の中にも「がん」が出来ることをご存知ですか・・・ 口の中にもがんは発生します。その場所によって歯肉がん、舌がん、口底がんなどと呼ばれています。口の中は、鏡などをつかえば自分で簡単に見ることができる場所です。口腔がんは、胃がんや肺がんなどと違って、自分で初期の段階で見つけることが出来るがんなのです。さらに、早期発見できれば、治療後の後遺症も少なく、治癒率の高い病気です。だからこそ定期的な検診がとても大切になってきます。口腔がんの症状、早期発見の方法やその予防法を紹介します。
口腔がん発生のメカニズム
口の中の粘膜はたえず機械的、化学的刺激を受けています。その刺激でたとえば傷ができるとすると治癒する過程で、偶然遺伝子の突然変異がおきその細胞が死ななければそれががん細胞となり増殖していくのです。つまり頻繁に傷ができるとその確率が高くなるということです。またウィルスや飲食物に含まれる発がん性添加物の作用を真っ先に受ける場所でもあり、これらの影響が蓄積されてがんが生じると考えられています。
早期発見の重要性
口腔がんは40歳を過ぎる頃からみられるようになり、加齢とともに発生率は上昇します。
がんは初期のうちに適正な治療が行われれば、ほぼ100%治癒しますが、進行がんになるにしたがって治癒率は急激に低下しますので、
口腔がんは初期にはほとんど無症状で、外見にも多様性に富んでおり、良性病変との区別が付かないので、患者さんが気づいて受診されたときにはすでに進行がんになっているというわけです。だから口腔がんの診断には専門医の目が必要なのです。
がんは初期のうちに適正な治療が行われれば、ほぼ100%治癒しますが、進行がんになるにしたがって治癒率は急激に低下しますので、
早期発見はきわめて重要です。
口腔がんは胃がんなどと異なり、直接肉眼でみることができるにも関わらず、多くのものが発見されたときすでに進行がんとなっているのが現状です。
口腔がんは初期にはほとんど無症状で、外見にも多様性に富んでおり、良性病変との区別が付かないので、患者さんが気づいて受診されたときにはすでに進行がんになっているというわけです。だから口腔がんの診断には専門医の目が必要なのです。
口腔がんのセルフチェック
口腔がんセルフチェック
- 鏡の前でチェックしてみましょう -
治りにくい傷、入れ歯やさし歯による当たり傷はありませんか?
- @
- 唇・歯肉
歯を軽く噛み合わせ、上としたの唇を軽く指で持ち、唇の内側を観察。そのまま前歯の歯肉も見てみましょう。
- A
- 頬・歯肉
口をあけて、頬を指で少しひっぱり、上下の奥のほうの歯肉と頬の内側を見て触って確認しましょう。
- B
- 歯肉の内側
歯肉の内側も見ていきましょう。(口腔用の鏡を使うと便利です。)
粘膜のただれ、赤や白に変色している部分はありませんか?
- C
- 口蓋(上アゴの内側)
頭を後ろにそらして口蓋を観察し、指で触れながらシコリや腫れ、色の変わった部分がないかを観察しましょう。
- D
- 舌
舌を前に出し、舌の表面と左右の側面を見ます。ガーゼ等で舌をやさしく挟んでそっと引っ張ってみましょう。色や形、引きつり、治らない傷などがないか注意してみましょう。
なかなか消えないシコリ、腫れ、できものはありませんか?
- E
- 舌の裏側
舌の裏側と下の歯肉の間の粘膜も異常がないか、見て触って確認しましょう。
- F
- リンパ節
首やアゴの下あたりにこぶ状のものがないかを、触って確認しましょう。
月に1回はセルフチェックをしましょう!
口腔がん症例写真
舌がん(ぜつがん)
図1:扁平上皮がん(高分化型)の初診時
図2:左舌縁部に表面肉芽様の深い潰瘍
肉がん(しにくがん)
図3:歯肉に潰瘍を伴った硬靭な腫脹
図4:左側下顎臼歯部に不規則な深い潰瘍
口底がん(こうていがん)
図5:左側口底部に凹凸不整,肉芽様の潰瘍を伴った腫脹
40歳を過ぎたら、歯を磨くときに鏡などで口の粘膜をくまなく観察する習慣を付けましょう。そして次に述べるような変化がみられたらかかりつけの歯科医師に相談しましょう。
口腔がん発見のための8箇条
- 1.
- 歯肉や頬粘膜にみられることが多く、無症状で、いぼのような白っぽい隆起。
- 2.
- 周囲の正常な粘膜よりわずかに隆起した白斑で、表面が凹凸不正であったり、一部赤みがかった部分がみられるもの。
- 3.
- 義歯の縁やバネ、鋭くなった歯の角などの刺激によると思われる粘膜の傷で、2週間以上たっても治らないもの。
- 4.
- 粘膜の表面に目立った傷はなくても、その下に境界のはっきりしない硬いしこりがあり、痛みがなく次第に大きくなる場合。
- 5.
- 原因不明の粘膜の傷で、2週間以上たっても治らないもの。
- 6.
- 歯を抜いた後の治りが悪く、傷口から赤い出血しやすいぶつぶつした肉が盛り上がってくる場合。
- 7.
- 一定の場所の粘膜表面が赤くただれていて、なかなか治らない場合。
- 8.
- 原因不明の痛みがあり、これが次第にしびれに変わってくる場合。
口腔がんの予防法
- 1.
- 禁煙あるいは節煙を行う。
- 2.
- 禁酒あるいは適量飲酒を行う。
- 3.
- 口腔内を清潔に保つ。
- 4.
- 適切なう蝕治療、補綴治療、歯周治療を行い、口腔環境を整える。
- 5.
- 香辛料を摂りすぎない、バランスのよい食事を摂る。
画像提供
- 図 1〜5
- 口腔外科の臨床 / 医歯薬出版株式会社