虫歯の種類とその治療U
C3ステージ以降の治療法と治療回数
C3ステージ以降の治療法と治療回数を説明します。
Co 〜 C2ステージの治療法、治療回数は、「虫歯の種類とその治療 T」で説明しています。
Co 〜 C2ステージの治療法、治療回数は、「虫歯の種類とその治療 T」で説明しています。
ステージ別治療法と治療回数
C3
- ◇
- 治療法
- 虫歯が進行して歯髄(神経)まで達している場合、必ず麻酔(歯肉に注射)を必要とします。麻酔をすることにより歯を削るときの痛みは無くなります。
麻酔が効いたら虫歯をドリルで除去し神経を露出させます。その後歯根の中(根管内)にある歯髄を専用の器具できれいに除去します。そしてきれいになった根管内に薬を詰めてその日は終わります。治療当日は麻酔が切れて痛みがたまに出る場合ありますので鎮痛剤を処方します。その痛みも強いものではないのでほとんど一回の服用で痛みは無くなります。
時々神経を抜いた歯は噛んだ時に痛みが生じます。これも徐々に痛みは引いていきますので心配はありません。
- その後根管内の薬を約1週間から10日間浸透させてから次回の治療となります。 症状により治療内容は変わりますが、まだ症状が強ければ再度薬を詰めて終わります。症状が無くなり根管内がきれいになれば根管内を密封するためにゴムのような薬剤を根管内に隙き間なく詰めます。 そして確実に詰められたかどうか確認のレントゲンを撮ります。
- 次回の治療はその歯に土台をつけるためにきれいに歯の形を整えます。そして整えられた歯の型を取ります。 神経を抜いた歯を放っておくと痛みが出ないため虫歯がさらに進行し歯が崩壊したり割れたりします。
- 次回は型を取った整えられた歯に金属の土台やプラスチックの土台をつけます。 そして土台をつけた歯をきれいな形に整えて再び型を取ります。同時に噛み合わせる反対の歯も型を取りしっかりと噛み合うようにします。
- そしてこれで冠が出来上がります。この冠が整えられた歯にぴったりフィットしているか確認し、さらに噛み合わせもしっかりしているか調整し、問題なければセメントで接着させます。
- 前歯も同様に治療を行います。
- ◇
- 治療回数:5 〜 7回
C4
- ◇
- 治療法
- 虫歯がさらに進行し歯冠が崩壊して歯根のみとなった歯は抜く以外に方法はありません。しかし歯根が長く動揺のない歯はC3の処置と同様に冠を被せることができる可能性があります。ただその状態で長期間の放置は虫歯の進行となりますので早めの受診を勧めます。
C4の歯はまず抜歯します。
抜歯をしたあと喪失した歯を補う方法として保険治療はブリッジと義歯です。保険外治療としてインプラントがあります。
ブリッジ
両隣の歯を削って、その両隣の歯を支えにして喪失した部位に歯を補います。
長所
- ・
- 違和感がなく自分の歯と同じように食事ができます。
- ・
- セメントでつけるため取り外しがありません。
短所
- ・
- 削るため歯に損傷が加わります。
- ・
- 喪失した歯を補う両隣の歯に負担がかかります。
- ・
- 抜歯後すぐに入れることはできず、仮歯で数ヶ月を要します。
義歯
歯を削らずに型を取り、両隣の歯を抱きかかえるように金属で支えます。
長所
- ・
- 削らないため歯に傷害が加わりません。
- ・
- ブリッジに比べて両隣の歯の負担が少なくてすみます。
- ・
- 取り外しできるのでいつでも調整ができます。そのため抜歯後すぐに入れることができます。
短所
- ・
- ブリッジに比べ違和感が強くなります。
- ・
- 取り外す手間があります。
- ・
- 必ず食後に外して義歯の清掃をします。
- ・
- ブリッジに比べ咀嚼能率が劣ります。
- ◇
- 治療回数:2回
インプラント
抜歯した部位の骨にチタン(金属)を埋め込み天然歯のような審美性と機能性を有します。
長所
- ・
- 両隣の歯を削らないため歯に傷害が加わりません。
- ・
- 違和感がなく自分の歯と同じように食事ができます。
- ・
- 審美性を有します。
短所
- ・
- 手術が必要です。
- ・
- 内科的な病気やその内服薬によってはインプラント治療を受けられないことがあります。
- ・
- インプラントを埋め込む部位の骨の状態や解剖学的な状態によっては手術が無理な場合があります。
- ・
- 保険外治療のため高額医療となります。
- ◇
- 治療回数:4 〜 5回
もっと知りたい!歯の知識 「インプラント治療」で詳細を説明しています。